2021年衆院選 愛知選挙区情勢予想

2021年衆院選 愛知選挙区情勢予想

次期衆院選の情勢予想です。本日は愛知県の予想。

 

トヨタ労組の力が強く、連合を支持母体に持つ旧民進党の力が強い県になっている。

 

共産党との共闘が成立すれば、さらに有利になるため、野党陣営はここで議席を稼いでおきたい県になる。

 

 

愛知1区

 

名古屋市東区・北区・西区・中区が選挙区。

 

かつては現名古屋市長であり減税日本の代表でもある河村たかし氏が新進党・民主党などから出馬して強さを見せていた。

 

しかし最近3回は自民党の熊田裕通氏が連勝しており、減税日本も存在感は出せていない。

 

 

今回はNHKと裁判してる党の門田節代氏が出馬するとはいえ、事実上野党票は立憲民主党の吉田統彦氏に一本化される。

 

そうなると計算上は自民党の熊田氏は苦しくなる。今回は吉田氏が勝利と予想。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:吉田統彦

 

 

愛知2区

 

名古屋市千種区・守山区・名東区が選挙区。

 

旧民主党系の古川元久氏が地盤を築いており、2000年以降7連勝している。

 

 

今回古川氏は国民民主党から出馬し、共産党も候補者を取り下げるなど盤石の態勢。

 

自民党は前回比例復活の田畑氏が不祥事で辞職し、今回は新人の中川貴元氏を擁立するが、とても古川氏に勝てるような状況ではない。

 

 

当選予想

 

国民民主党:古川元久

 

 

愛知3区

 

名古屋市昭和区・緑区・天白区が選挙区。

 

旧民主党系の近藤昭一氏が強さを見せており、2000年以降では2012年に敗れたのみで通算6勝している。

 

今回も共産党が候補者を取り下げて野党が一本化されたため、近藤氏の勝利は揺るぎないだろう。

 

自民党は前回に続き池田佳隆氏を擁立するが勝ち目は薄い。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:近藤昭一

 

 

愛知4区

 

名古屋市瑞穂区・熱田区・港区・南区が選挙区。

 

小選挙区制導入当時は新進党の三沢淳氏や民主党の牧義夫氏が勝利しており、野党が連勝を続けていた。

 

しかし近頃は野党の強さにも陰りが見え、最近3回は自民党の工藤彰三氏が連勝している。

 

 

今回は共産党が候補者を取り下げ、代わりに維新が中田千代氏を擁立する。

 

しかし今回も工藤氏と牧氏の争いが軸となるだろう。

 

共産党の候補者取り下げ効果もあり、今回は牧氏が勝利すると予想。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:牧義夫

 

 

愛知5区

 

名古屋市中村区・中川区、清須市、北名古屋市、西春日井郡が選挙区。

 

民主党時代から赤松広隆氏の地盤であり連続当選を重ねているが、選挙にそれほど強いわけではなく毎回のように接戦を繰り広げている。

 

2005年や2012年など自民党に勢いがある時はしばしば敗れて比例復活にまわっており、盤石の強さというほどではない。

 

しかしここ2回は自民党の神田憲次氏に対して連勝中。

 

 

赤松氏は今回で引退を表明し、後継として立憲民主党は西川厚志氏擁立。

 

今回も共産党が候補者を取り下げるのは西川氏にとって有利になる。

 

維新から出馬する岬麻紀氏も元アナウンサーで比較的知名度はあるが神田氏と赤松氏の争いに割って入れるほどではない。

 

今回も野党系の西川氏が勝利すると予想。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:西川厚志

 

 

愛知6区

 

瀬戸市(旧水野村域の一部)、春日井市、犬山市、小牧市が選挙区。

 

小選挙区制導入当時は野党が強い選挙区だったが、最近は自民党の丹羽秀樹氏が地盤を築きつつある。

 

前回は希望の党から出馬した森本和義氏に約40000票の差をつけて相手に比例復活も許さず圧勝。

 

 

今回森本氏は7区に鞍替えさせられ、立憲民主党は前回比例で当選している松田功氏を擁立。

 

この区では共産党の候補者取り下げはなく、丹羽氏も毎回大差で勝利していることから、今回も丹羽氏が勝利すると予想。

 

 

当選予想

 

自民党:丹羽秀樹

 

 

愛知7区

 

瀬戸市(6区に属しない区域)、大府市、尾張旭市、豊明市、日進市、長久手市、愛知郡が選挙区。

 

野党の力が強い地域で、自民党は2005年、2012年と勢いがある時しか勝てていない。

 

最近2回は旧民主党系の山尾志桜里氏が連勝している。

 

 

しかし山尾氏は議員パスの不適切使用や不倫問題などがあり、地元の支持を失い、今回は立候補を見送り。

 

立憲民主党は6区から鞍替えしてきた森本和義氏を擁立するが、共産党も重点候補の須山初美氏を擁立。

 

この状況では過去2回山尾氏に敗れて比例復活している自民党の鈴木淳司氏が勝利するだろう。

 

 

当選予想

 

自民党:鈴木淳司

 

 

愛知8区

 

半田市、常滑市、東海市、知多市、知多郡が選挙区。

 

かつては久野忠治元郵政相の地盤であったが、小選挙区制導入以降は与野党の力が拮抗し、毎回のように接戦になる選挙区になっている。

 

最近4回は自民党の伊藤忠彦氏と旧民主党の伴野豊氏がぶつかり合っており、伊藤氏が4勝、伴野氏が1勝。

 

伴野氏は民主党旋風が吹き荒れた2009年以外はいずれも競り負けており、伊藤氏の勝負強さが目立つが、前回は約2000票差と大接戦だった。

 

 

伴野氏は前回無所属での出馬だったが今回は立憲民主党公認として出馬し、共産党も候補者を取り下げる。

 

こうなると伴野氏が逆転する可能性が高いか。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:伴野豊氏

 

 

愛知9区

 

津島市、稲沢市、愛西市、弥富市、一宮市(旧尾西市域)、あま市、海部郡が選挙区。

 

かつては首相経験者である海部俊樹氏の地盤であったが、2009年に民主党の岡本充功氏に敗れて比例復活もできず政界引退。

 

しかしその後は選挙区を引き継いだ自民党の長坂康正氏が岡本氏を破って前回まで3連勝している。

 

 

今回岡本氏は立憲民主党から出馬。そしてこの区でも共産党は候補者を取り下げた。

 

愛知の多くの区がこのような構図になっており、この区も今回は岡本氏が上回る可能性がある。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:岡本充功

 

 

愛知10区

 

一宮市(旧尾西市域を除く)、江南市、岩倉市、丹羽郡が選挙区。

 

自民党の江崎鉄磨氏が地盤を築いている地区であるが無党派層も多く、2012年はみんなの党、2014年は無所属の議員が民主党議員を抑えて2位に食い込んでいる。

 

 

今回は立憲民主党が藤原規真氏を擁立し、前回2位だった安井美沙子氏はれいわ新撰組から出馬。

 

そして前回3位で比例復活している杉本和巳氏は再び維新から出馬し、共産党も板倉正文氏を擁立と野党が乱立。

 

こうなると江崎氏が頭一つ抜け出す展開になるだろう。

 

 

当選予想

 

自民党:江崎鉄磨

 

 

愛知11区

 

豊田市(旧稲武町域を除く)、みよし市が選挙区。

 

豊田市を中心とする選挙区であり、トヨタ労連の支持を受ける旧民主党が強さを誇る。

 

小選挙区制導入以降は野党が全勝しており、最近は古本伸一郎氏が6連勝中。

 

 

今回も古本氏の勝利は間違いないと見られていたが、なんと公示直前に古本氏が不出馬を表明。

 

自民党との連携を模索する全トヨタ労連に配慮するというのが理由だが、これは愛知全体の情勢を揺るがす一波になる可能性がある。

 

このような状況になったため、野党候補は共産党の本多信弘氏と無所属の梅村忠司氏のみ。

 

古本氏に敗れ続けてきた自民党の八木哲也氏は最大のチャンスがやってきた。

 

 

当選予想

 

自民党:八木哲也

 

 

愛知12区

 

岡崎市、西尾市が選挙区。

 

保守層が比較的強い地域で小選挙区制導入以降は自民党の杉浦正健氏が安定した強さで4連勝していた。

 

しかし2009年に民主党の中根康浩氏に敗れて政界を引退したことで選挙区は混沌とした状況になった。

 

 

2009で勝利した中根氏も2012年では自民党の青山周平氏に敗戦し、2014年では維新の党との候補者調整で比例にまわった。

 

そして結果は維新の党の重徳和彦氏が勝利し、前回も重徳氏は無所属での出馬ながら強さを見せた。

 

 

重徳氏は今回立憲民主党から出馬し、共産党も候補者取り下げとただでさえ強かったのがさらに盤石の態勢。

 

青山氏は厳しい戦いになりそうだ。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:重徳和彦

 

 

愛知13区

 

碧南市、刈谷市、安城市、知立市、高浜市が選挙区。

 

与野党が毎回のように接戦を繰り広げている選挙区で、小選挙区制導入当初は自民党の大村秀章氏と野党の島聡氏が激しく争っていた。

 

最近4回は自民党の大見正氏と民主党の大西健介氏の争いになっているが相変わらず接戦で、大西氏が3勝、大見氏が1勝。

 

いずれも敗れた方は比例復活を果たしている。

 

 

この区も前回は接戦だったが今回は共産党が候補者を取り下げることにより結果が逆転する可能性がある選挙区。

 

前回勝利した大見氏は今回公認に選ばれず自民党は石井拓氏を擁立するが、今回は大西氏が勝利すると予想。

 

 

当選予想

 

立憲民主党:大西健介

 

 

愛知14区

 

豊川市、蒲郡市、新城市、豊田市(旧稲武町域)、額田郡、北設楽郡が選挙区。

 

かつては自民党が強い地域だったが2000年に保守分裂。

 

2000年は自民党の浅野勝人氏が元自民党県議であり元蒲郡市長の鈴木克昌氏に勝利したが、鈴木氏が民主党に入ると2003年から鈴木氏が3連勝。

 

 

しかし最近2012年と2014年は自民党の今枝宗一郎氏が議席を奪い返しており、鈴木氏はいずれも比例復活。

 

前回は鈴木氏が引退し、後継として田中克典氏が希望の党から出馬したが、今枝氏が大差で勝利し、田中氏には比例復活も許さなかった。

 

今回も今枝氏と田中氏の対決になるが、この区では共産党の取り下げは無く、元々の基礎票の差も大きいため今枝氏の勝利と予想。

 

 

当選予想

 

自民党:今枝宗一郎

 

 

愛知15区

 

豊橋市、田原市が選挙区。

 

自民党が強い地域で小選挙区制導入以降は2009年以外全勝中。

 

最近3回は自民党の根本幸典氏が連勝している。

 

 

今回立憲民主党は前回希望の党から出馬して敗れた関健一郎氏を擁立。

 

共産党は候補者を取り下げるが、れいわ新撰組が菅谷竜氏を擁立し、野党票を割る可能性がある。

 

接戦が予想されるが今回もギリギリ根本氏が勝ちきると予想。

 

 

当選予想

 

自民党:根本幸典

 

 

愛知選挙区予想まとめ

 

愛知1区:立憲
愛知2区:国民
愛知3区:立憲
愛知4区:立憲
愛知5区:立憲
愛知6区:自民
愛知7区:自民
愛知8区:立憲
愛知9区:立憲
愛知10区:自民
愛知11区:自民
愛知12区:立憲
愛知13区:立憲
愛知14区:自民
愛知15区:自民

 

自民6、立憲8、国民1

 

 

 
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