京都3区補選の情勢と展望

京都3区補選の情勢と展望

北海道5区補選と同じく4/12公示、4/24投開票という日程で行われる京都3区補選。

 

宮崎前議員の不倫辞職により行われる補選ですが、自民党は自党議員の不祥事による補選であるため候補者擁立はせず、不戦敗決定。

 

民進党現職の泉氏、おおさか維新新人の森氏、日本のこころを大切にする党の小野氏らが争います。

 

 

現在の情勢

 

14年で宮崎氏に敗れて比例復活となった泉氏ですが、自民党候補が不出馬ということで自らの地盤と現職の強みを活かして有利な体制。

 

民進党内では保守寄りの議員で、共産党との選挙協力も早々と断るなど隙を作らない戦いをしているという印象です。

 

泉氏が出馬することで、繰り上げ当選するのは民進党の中でも最右派と言われ、改憲派・集団的自衛権賛成派の北神圭朗氏であることから、保守層からも一定の票を獲得しそうです。

 

 

対するはおおさか維新と日本のこころ。

 

自民党が不出馬ということは当然自党の本来持つ票に加えて自民票を取り込もうとする戦略を取るのですが、両党が同じ目論見で臨んでしまうと票が割れる可能性があります。

 

 

現実的に勝つ可能性があるとしたらおおさか維新の森氏。

 

日本のこころは泡沫候補だと有権者が認識し、自民票の多くが森氏に流れれば勝機はあります。

 

2月の京都八幡市議補選でも健闘しており、ここでいい戦いができれば参院選の京都選挙区にも繋がります。

 

参院選京都は民進、共産、おおさか維新が1議席を激しく争う構図になっていますから、おおさか維新はここで勝つか、負けてもいい勝負ができれば参院選に向けて頭一つ抜け出ることができるかもしれません。

 

 

日本のこころも当選は厳しい情勢にありますが捨てられる戦いでもありません。

 

ここで以前は自民党に流れていた保守票を多く獲得し善戦できれば、参院選に繋がります。

 

平沼氏、園田氏といった実力者が離党し、党勢が衰えている日本のこころ。

 

参院選の目標は比例1議席獲得になりますが、ここで善戦して支持者に「まだまだ日本のこころは健在」ということを示せれば、参院選での比例票も増えるでしょう。

 

 

各党の目論見と結論

 

有利に戦いを進めていて、議席を一つ上乗せしたい民進党。

 

共産党との協力は断りましたが、共産党は自主投票を決定しましたので、共産党の票を泉氏がどれだけ得られるかもポイントになりそうです。

 

実は民進党にとってこの戦いは泉氏の勝利というよりも北神圭朗氏を繰り上げ当選させるための勝負ですから、改憲派・集団的自衛権賛成派の北神氏を議員に滑り込ませるために共産党支持者は協力するかどうか。

 

 

とはいえ共産党支持者がおおさか維新や日本のこころに投票するとは思えません。

 

協力を断られた泉氏に渋々投票するか、それとも棄権や白票になるか。

 

共産党支持者の多くが棄権に走れば泉氏が足元をすくわれる可能性も出てくるかもしれません。

 

 

一方その隙をついて逆転を狙いたいおおさか維新。

 

2014年に宮崎氏が獲得した自民党票6万票を多く集められれば勝機が出てきます。

 

保守票に対して積極的にアピールし、票を積み上げたいところ。

 

あわよくば勝利、もしくは勝てなくても接戦に持ち込むことで参院選に繋げたいという目論見になります。

 

 

日本のこころにとっては参院選での比例1議席獲得のための前哨戦。

 

現状泡沫候補扱いされていますが、予想を覆す善戦をすることで支持層に希望を持たせて参院選に繋げたい。

 

 

このように3党それぞれ重要な戦略を持って臨む京都3区補選になりそうです。

 

 

 

 
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