2021年衆院選 北海道選挙区情勢予想
次期衆院選の情勢予想です。まずは北海道選挙区から。
前回衆院選では大地が自民党につく一方で、多くの選挙区で立憲民主党と共産党の共闘が成立し、野党が12選挙区中5選挙区を取るなど健闘を見せた。
北海道１区
札幌市の中央区・南区・西区（4区に属しない地域）・北区（鉄西連合町内会管内）が選挙区。
以前は民主党の横路孝弘氏が５連勝していた民主党王国。
しかし民主党政権が終わることとなった2012年衆院選では自民党の船橋利実氏が勝利。
2014年衆院選では横路氏が再び勝利したが、横路氏が任期限りでの引退を表明。
前回は立憲民主党から道下大樹氏が後継として出てきて、自民党の船橋利実氏に勝利した。
今回は再び船橋氏と道下氏の争いが軸となるが、維新が小林悟氏を擁立。
小林氏がある程度野党票を割ることは考えられるが、前回約2万票差をつけて勝利した道下氏が今回も勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：道下大樹
北海道２区
札幌市の北区（1区に属しない地域）・東区が選挙区。
自民党と旧民主党が激しく競り合ってきた選挙区だが、ここ最近の３回は自民党の吉川貴盛氏が勝利している。
前回は野党が希望の党の松木氏、共産党の金倉氏、日本維新の会の小和田氏と分裂していたため、吉川氏が松木氏に3万票差をつけて勝利した。
しかしその後、吉川氏は不祥事により議員辞職し、補欠選挙では松木氏が勝利した。
自民党は補選で不戦敗を経て今回は高橋祐介氏を擁立し、維新も山崎泉氏を擁立するが、今の松木氏を崩すのは難しいだろう。
当選予想
立憲民主党：松木謙公
北海道３区
札幌市の白石区、豊平区、清田区が選挙区。
こちらも自民党と旧民主党が激しく競り合ってきた選挙区だが、前回は立憲民主党の荒井聰氏が勝利した。
荒井氏は引退したため、今回は息子の荒井優氏が出馬。
今回も荒井氏と自民党の高木宏壽氏の対決が主軸となり、維新の小和田康文氏は追いかける展開になりそう。
前回大差で勝利した荒井氏が今回も勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：荒井優
北海道４区
札幌市西区（発寒・発寒北・八軒・八軒中央の各連合町内会管内）・手稲区、小樽市、後志総合振興局管内が選挙区。
２００３年からは民主党の鉢呂吉雄氏が３連勝していたが、最近の３回は自民党の中村裕之氏が３連勝中。
前回は立憲民主党の本多平直氏に比例復活を許す接戦に持ち込まれたが、本多氏は不適切発言により議員辞職。
立憲民主党は新たに大築紅葉氏を擁立し、大築氏は若い女性候補ということもあり、今回は野党への追い風に乗って勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：大築紅葉
北海道５区
札幌市厚別区、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、石狩郡当別町、石狩郡新篠津村が選挙区。
2017年の北海道５区補選で初めての野党共闘が成立し大激戦を繰り広げたのは記憶に新しい。
この選挙は参院選の結果を左右する大一番と見られていたが、自民党はこの勝利を参院選の大勝につなげることができた。
元々町村信孝氏の地盤であり、娘婿の和田義明氏が地盤を引き継いだ。
補選で敗れた池田真紀氏もそのまま民進党の支部長になり前回は立憲民主党から出馬。
補選に続き、自民党の和田氏が勝利した。
野党が池田氏に一本化された状態でも和田氏が勝っていた中で、今回は共産党も橋本美香氏を擁立。
池田氏の票が共産党に食われることもあり、和田氏の勝利は固いだろう。
当選予想
自民党：和田義明
北海道６区
旭川市、士別市、名寄市、富良野市、上川総合振興局管内が選挙区。
最近は自民党の今津寛氏と立憲民主党の佐々木隆博氏が争っていた選挙区であり、2012年は今津氏が勝利したが、2014年、2017年は佐々木氏が勝利した。
今津氏は前回比例復活もできずに落選して政界を引退。
今回自民党は新たに東国幹氏を擁立し、過去の得票数ベースだと佐々木氏有利だが、旭川のいじめ事件も問題もあったのか、先月の旭川市長選では自民党推薦の候補が圧勝。
この流れだと衆院選も東氏の勝利に傾いていると思われる。
当選予想
自民党：東国幹
北海道７区
釧路市、根室市、釧路総合振興局管内、根室振興局管内が選挙区。
新党大地・鈴木宗男氏の地盤が強かった地域で、2014年は民主党から出馬した鈴木貴子氏が自民党の伊東良孝氏を225票差まで追い詰めた。
しかし前回は新党大地が民進党から離れ、鈴木貴子氏も自民党会派入り。
伊東氏は共産党の石川明美氏との一騎討ちになったが、順当に勝利した。
立憲民主党は今回篠田奈保子氏を擁立するが、前回立憲民主党は候補者を出すこともできなかった地域のため地盤も全く無し。
伊東氏が危なげなく勝利するだろう。
当選予想
自民党：伊東良孝
北海道８区
函館市、北斗市、渡島総合振興局管内、檜山振興局管内が選挙区。
旧民主党の地盤が強い地域で、２０００年以降自民党が勝利できたのは２０１２年のみ。
自民党が圧勝した小泉郵政解散での選挙や前回２０１４年の衆院選でも民主党が勝利している。
前回は自民党の前田一男氏と無所属の逢坂誠二氏の争いとなった。
民進党が希望の党へ合流することへ反発して無所属出馬となった逢坂氏だが、共産党は候補者を取り下げたため、逢坂氏が議席を守った。
今回もこの二人での争いになるが、逢坂氏は今回立憲民主党に入党して戦うことになる。
無所属でも勝てた逢坂氏が今回も勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：逢坂誠二
北海道９区
室蘭市、苫小牧市、登別市、伊達市、胆振総合振興局管内、日高振興局管内が選挙区。
かつては民主党の鳩山由紀夫氏が議席を独占していたが、鳩山氏の引退後は自民党の堀井学氏が３連勝中。
希望の党の山岡達丸氏はまたしても及ばなかった。
しかし今回山岡氏は立憲民主党から出馬。
前回僅差だったことと、前回の希望の党よりは今回の立憲民主党の方が北海道では支持されることが予想されるため、今回は山岡氏が勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：山岡達丸
北海道１０区
夕張市、岩見沢市、美唄市、芦別市、赤平市、三笠市、滝川市、砂川市、歌志内市、深川市、留萌市、空知総合振興局管内、留萌振興局管内が選挙区。
１９９６年以降民主党の小平忠正氏が５連勝と民主党王国を築いていたが、最近は公明党の稲津久氏が３連勝。
前回は民進党から立憲民主党に移った神谷裕氏を相手にわずか約500票差という僅差で勝利した。
選挙界隈では焦った公明党の聖教新聞でのフレーズ「いなつ危うし！」が知る人ぞ知るトレンドワードに。
今回は前回よりも与党の議席が減ると予想されている中で、具体的に減る選挙区となるとこのような前回僅差だった選挙区になるだろう。
「いなつ危うし！」に続く新たなトレンドワードの誕生はなるか。大接戦になると思われるので、公明党の意地を見せられるかにも注目したい。
当選予想
立憲民主党：神谷裕
北海道１１区
帯広市と十勝総合振興局管内が選挙区。
中川家の地盤であり１９９６年以降は中川昭一氏が５連勝。
民主党政権が誕生した２００９年では敗れたが、２０１２年と２０１４年では中川昭一氏の妻の中川郁子氏が２連勝し再び地盤を取り戻したかに見えた。
しかし前回は不倫スキャンダルの影響もあり、立憲民主党の石川香織氏が勝利した。
中川氏は前回比例復活もできておらず、今回も厳しい戦いになると予想される。
今回も石川氏が勝利すると予想。
当選予想
立憲民主党：石川香織
北海道１２区
北見市、網走市、紋別市、稚内市、宗谷総合振興局管内、オホーツク総合振興局管内が選挙区。
衆議院選挙では日本一広大な選挙区であり、その面積は日本で二番目に大きい都道府県である岩手県の広さに匹敵する。
かつては自民党の幹事長などを務めた武部勤氏の地盤であり、現在は息子の武部新氏が地盤を引き継いでいる。
野党は希望の党から出馬した水上美華氏が２回連続で挑戦するも連敗中。
今回立憲民主党は新たに川原田英世氏を擁立するが、新顔の上に共産党も菅原誠氏を擁立予定。
武部新氏に勝てる状況にはならないだろう。
当選予想
自民党：武部新
北海道選挙区予想まとめ
北海道１区：立憲
北海道２区：立憲
北海道３区：立憲
北海道４区：立憲
北海道５区：自民
北海道６区：立憲
北海道７区：自民
北海道８区：立憲
北海道９区：立憲
北海道１０区：立憲
北海道１１区：立憲
北海道１２区：自民
自民党３、立憲民主党９
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