2021年衆院選 青森、岩手、宮城選挙区情勢予想
次期衆院選の情勢予想です。本日は東北のうち青森、岩手、宮城の３県。
前回衆院選は青森で自民が全勝、岩手では野党が２勝１敗、宮城では自民が５勝１敗という結果だった。
青森県
青森１区
青森市、むつ市、東津軽郡、上北郡野辺地町・横浜町・六ヶ所村、下北郡が選挙区。
かつては自民党の津島雄二氏の地盤であり、最近は息子の津島淳氏が３連勝中。
前回野党側は2014年に維新から出馬し、約3800票差まで詰め寄った升田世喜男氏が希望の党から出馬したが、約4万票差と差を広げられて敗れた。
自民党は前回の区割り変更によりコスタリカ方式になったため、今回は江渡聡徳氏が出馬し、津島氏は比例に回る。
江渡氏も旧２区時代の地盤があるので、今回も問題無く勝利するだろう。
当選予想
自民党：江渡聡徳
青森２区
八戸市、十和田市、三沢市、上北郡七戸町・六戸町・東北町・おいらせ町、三戸郡が選挙区。
自民党の江渡聡徳氏が５連勝中と完全に地盤を築いており、2014年も二位にトリプルスコア近い差で圧勝。
しかし前回は区割り変更の影響で旧３区の大島氏とかち合うことになった。
結局江渡氏が比例に回り、１区の津島氏とコスタリカに。
大島氏はそのまま新２区から出馬し、希望の党の工藤武司氏相手にダブルスコアの差をつけて圧勝した。
今回大島氏は政界引退を表明。衆議院議長在職日数を2336日という歴代最長の記録を残し、後継の神田潤一氏にバトンタッチする。
立憲民主党は高畑紀子氏、共産党は田端深雪氏を擁立するが、勝負にならないだろう。
当選予想
自民党：神田潤一
青森３区
弘前市、五所川原市、黒石市、つがる市、平川市、西津軽郡、中津軽郡、南津軽郡、北津軽郡が選挙区。
小選挙区制が導入された1996年以降、自民党の大島理森氏が全勝だったが、前回は区割りにより旧４区が消滅したため、旧４区を地盤にしていた木村太郎氏の弟、木村次郎氏が新３区にスライドして出馬した。
一方野党は2014年に出馬した田名部匡代氏が2016年参院選で当選したため、前回は旧４区の候補だった山内崇氏がスライドしてきて希望の党から出馬したが、結果は木村氏がダブルスコア以上の大差で勝利した。
今回も木村氏と山内氏の直接対決になるが、ダブルスコア以上の差をつけられたのを覆すのは困難。順当に木村氏が勝利すると思われる。
当選予想
自民党：木村次郎
岩手県
岩手１区
盛岡市、紫波郡が選挙区。
かつては現岩手県知事である達増拓也氏の地盤であり、現在は民進党から希望の党、立憲民主党と党を変えた階猛氏が引き継いでいる。
自民党は高橋比奈子氏が４連敗中で、そのうち３回は比例復活。
今回野党サイドは公認を巡って一悶着あったが、結局は階猛氏が公認候補として出馬するということで決着。
今回も前回と構図は変わらず、階猛氏が勝利するだろう。
当選予想
立憲民主党：階猛
岩手２区
宮古市、大船渡市、久慈市、遠野市、陸前高田市、釜石市、二戸市、八幡平市、滝沢市、岩手郡、気仙郡、上閉伊郡、下閉伊郡、九戸郡、二戸郡が選挙区。
かつては自民党の鈴木善幸元首相の地盤であり、現在は息子の鈴木俊一氏が地盤を引き継ぎ２００９年以外全勝している。
鈴木俊一氏は今回財務大臣という要職に抜擢され、存在感を増す。
立憲民主党は新人の大林正英氏を擁立するが、鈴木氏に勝てるとは思えない。
当選予想
自民党：鈴木俊一
岩手３区
花巻市、北上市、一関市、奥州市、和賀郡、胆沢郡、西磐井郡が選挙区。
中選挙区時代は旧岩手2区で小沢一郎氏の選挙区であり、小選挙区制導入後は小沢の腹心を送り込んでいた。
2000年からはかつて小沢氏の腹心だった黄川田氏が勝ち続けていたが、前回は区割り変更により黄川田氏は引退を表明。
旧４区の小沢一郎氏が３区にスライドしてきて無所属として出馬し、自民党の藤原崇氏を破った。
まもなく齢80歳を迎える小沢氏の岩手での強さは一向に陰りを見せず、今回も小沢氏の勝利が濃厚。
小沢氏にとっては最後の衆院選だと思われるので、藤原氏にとっては今回も比例復活をして、小沢氏引退以降の勝利に繋げる一歩としたい。
当選予想
立憲民主党：小沢一郎
宮城県
宮城１区
仙台市青葉区・太白区（旧秋保町域を除く)が選挙区。
自民党と民主党が接戦を繰り広げてきた選挙区だが、最近は自民党の土井亨氏が３連勝している。
しかし前回は候補者が６人と乱立した中で立憲民主党の岡本章子氏が比例復活。
今回は維新の春藤沙弥香氏が出馬するものの前回ほど野党票が割れることはなさそうで、大接戦になりそう。
岡本氏が勝利する可能性も十分にある。
当選予想
立憲民主党：岡本章子
宮城２区
仙台市宮城野区・若林区・泉区が選挙区。
無党派層が多く、候補者が乱立する傾向がある選挙区である。
ここ最近は自民党の秋葉賢也氏が３連勝しているが、前回は野党も一本化に成功し、約1000票差とギリギリの接戦だった。
今回は前回無所属で敗れた鎌田さゆり氏が立憲民主党から出馬し、逆転勝利を狙う。
ＮＨＫと裁判してる党弁護士法７２条違反でから出馬する林マリアゆき氏はどこまで選挙区をかき回すことができるか。
当選予想
立憲民主党：鎌田さゆり
宮城３区
仙台市太白区（旧秋保町域）、白石市、名取市、角田市、岩沼市、刈田郡、柴田郡、伊具郡、亘理郡が選挙区。
自民党の地盤区であり、２００９年以外は全勝している。
前回も自民党の西村明宏氏が希望の党の一條芳弘氏を相手にダブルスコア以上の大差をつけて勝利した。
今回立憲民主党は新人の大野園子氏を擁立するが、西村氏に勝てるような状況にはない。
順当に西村氏勝利と予想。
当選予想
自民党：西村明
宮城４区
塩竈市、多賀城市、富谷市、宮城郡七ヶ浜町・利府町、黒川郡大和町・大衡村、加美郡が選挙区。
かつては自民党の伊藤宗一郎氏の地盤であり、２００１年からは息子の伊藤信太郎氏が地盤を引き継いでいる。
２００９年以外は全て伊藤氏が勝利しており、前回もダブルスコアで圧勝。
力の差がありすぎるせいか、立憲民主党は候補者擁立を諦め、共産党の舩山由美氏に譲る。
維新も早坂敦氏を擁立するが、伊藤氏が大差で勝利することは確実。
当選予想
自民党：伊藤信太郎
宮城５区
石巻市、東松島市、大崎市（旧三本木町・松山町・鹿島台町・田尻町域）、宮城郡松島町、黒川郡大郷町、遠田郡、牡鹿郡、本吉郡が選挙区。
立憲民主党の安住淳氏が完全に地盤を築いており、小選挙区制導入以降は全勝中。
自民党は元タレントの森下千里氏を擁立するが、安住氏に勝てるとは思えず、今回は比例票獲得と選挙区に対しての顔見せ程度だろう。
当選予想
立憲民主党：安住淳
宮城６区
気仙沼市、栗原市、登米市、大崎市（旧古川市・岩出山町・鳴子町域）が選挙区。
小選挙区制実施以降、唯一「再補欠選挙」が行われた選挙区であり、菊池福治郎氏が辞職した後、補選で当選した小野寺五典氏も公職選挙法違反で辞職するという珍しいパターンがかつてあった。
しかし小野寺氏の公民権停止が終了し、再び出馬するとそれ以来完全に地盤を築くこととなった。
前回も共産党の横田有史氏と一騎討ちになり、10万票以上の差をつける圧勝。
今回も立憲民主党は候補を立てず、共産党の内藤隆司氏に譲った。
今回も小野寺氏の圧勝は揺るぎないだろう。
当選予想
自民党：小野寺五典
青森、岩手、宮城の選挙区予想まとめ
青森１区：自民
青森２区：自民
青森３区：自民
岩手１区：立憲
岩手２区：自民
岩手３区：立憲
宮城１区：立憲
宮城２区：立憲
宮城３区：自民
宮城４区：自民
宮城５区：立憲
宮城６区：自民
青森：自民３
岩手：自民１、立憲２
宮城：自民３、立憲３
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