野党共闘に関する懸念
近頃野党支持者の間では野党共闘を求める動きが活発になっています。
「野党がバラバラだから与党に勝てない。与党に勝つためにまとまるべきだ」
というのが論拠のようですが、果たして野党が共闘することは正しいのでしょうか。
もちろん野党の政党それぞれが根本的な政策に一致点を見出して合意して、政権を取りに行くというスタンスであれば正しいでしょう。
しかし政策もバラバラな野党が妥協で協力することは果たして正しいのか。
私は疑問に思います。
考え方もバラバラ。将来のビジョンもバラバラ。
そんな野党が「反自民」だけで一致して仮に自民党に勝利したところで、その先に何が残るのでしょうか。
そのようにして誕生した新政権は何ができるのでしょうか。
本当に日本を任せていいのでしょうか。
不安に思う人は多いのではないかと思います。
野党共闘しても単純な票の足し算は成立しない
また根本政策の一致がない野党共闘は単純な票の足し算が成立しません。
仮に民主党と共産党が共闘するとします。
この時必ず「共産党と組むくらいなら投票しない」という民主党支持者や「民主党と組むくらいなら投票しない」という共産党支持者が存在します。
両党の候補者が別々に戦えば二人とも1万票を取れた場合でも、共闘した場合は合わせて1万5000票くらいになるかもしれません。
一つの選挙区で考えるならば候補者の票は増えていますが、全体の野党票は減っている。
野党票が減るということは比例の票も減るということです。
つまり野党全体の比例議席数は減ります。
野党共闘をしたら全体の野党票や議席数が減る。
これは野党支持者にとって果たして望ましいことなのでしょうか。
野党共闘に関しては以上のような問題点があります。
故に私は安易な野党共闘には反対です。
正々堂々と政策を打ち出して戦うべき
与党に勝ちたいのであれば机上の票の足し算ではなくあくまで政策で勝つべきでしょう。
経済政策、安全保障政策などで与党より説得力のある政策を打ち出す。
政党としての理念があるのならその理念をしっかりと押し通す。
それが有権者に認められれば小手先の野党共闘などせずとも選挙に勝てます。
それをせずに政策が合致しないまま野合したところで何の意味もない。
各党が正面から与党と政策をぶつけ合って選挙に臨む。
それが野党としての正しいスタンスではないのかなと私は思います。