情勢報道とアナウンス効果
2016参院選の序盤情勢が報道されました。
各紙の報道は以下の記事で紹介しましたが、選挙では情勢報道によって最終結果が動くということがよくあります。
それが本日のテーマであるアナウンス効果。
アナウンス効果とは報道によりその対象に影響を与えることを言います。
ある候補が優勢という報道が出た場合、勝ち馬に乗ろうとしてより票が集まることをバンドワゴン効果、ある候補が劣勢な時に激励票や同情票が集まるアンダードッグ効果という二種類があります。
2014衆院選は典型的なアンダードッグ効果
実際に2014衆院選では事前の報道で「自民党320議席も視野に入る大勝の情勢」という報道がありましたが、実際は300議席を切る291議席に終わりました。
これは「自民党が300議席超えというのは勝たせすぎだろう」という心理が有権者の中で働いた結果です。
典型的なアンダードッグ効果と言えるでしょう。
2016参院選はどうなるのか
2016参院選では「改憲派で2/3をうかがう」というような控えめな報道が多く、2年前ほど圧勝のムードはありません。
しかし2年前ほどは影響が大きくないとしても「自民党に勝って欲しいけど2/3を取らせるのはちょっと」という心理が働いてアンダードッグ効果が働くことは考えられます。
逆に自民党は1人区で苦戦、接戦の報道もありますので、自民党支持層が奮起して自民党に対してアンダードッグ効果が働くということも考えられるでしょう。
また「民進や共産の勢力を伸ばすわけにはいかない。この選挙で徹底的に倒す」という意識が働ければバンドワゴン効果が働いて自民党圧勝ということだってありえます。
アナウンス効果が最終結果に対してどのように影響を与えるかは終わってみなければわからないもの。
優位に立っている者は奢らず、劣勢に立たされているものも諦めず。
どのような情勢報道が出ても、惑わされずに最後までしっかり選挙戦を戦い抜くことが大切です。