第48回衆院選 北海道選挙区情勢予想
次期衆院選の情勢予想です。まずは北海道選挙区から。
前回衆院選では大地が民主党についたことにより、全国的な自民圧勝の中で民主党が健闘。
今回の衆院選では大地が自民党につく一方で、野党共闘は北海道5区補選で一定の効果を示し、参院選でも民進党が2議席獲得するなど激戦になることが予想される。
なお共産党は重点区以外は全国的に候補者を取り下げると予想しているので、議席予想もその前提で予想する。
北海道1区
札幌市の中央区・南区・西区(4区に属しない地域)・北区(鉄西連合町内会管内)が選挙区。
以前は民主党の横路孝弘氏が5連勝していた民主党王国。
しかし民主党政権が終わることとなった2012年衆院選では自民党の船橋利実氏が勝利。
前回2014年衆院選では横路氏が再び勝利したが、横路氏が任期限りでの引退を表明。
今回は立憲民主党から道下大樹氏が後継として出てくる。
最近の2選挙はいずれも接戦であり、今回も激戦になることが予想されるが、共産党が候補を降ろしたため、道下氏が勝利すると予想。
北海道2区
札幌市の北区(1区に属しない地域)・東区が選挙区。
自民党と民主党が激しく競り合ってきた選挙区だが、ここ最近の2回は自民党の吉川貴盛氏が勝利している。
今回野党側は元維新から民進党、希望の党と移った松木謙公氏が出馬。
また日本維新の会は小和田康文氏を擁立し、共産党は金倉昌俊氏を擁立する。
この選挙区は前回共産党に加え、北海道5区補選でも健闘した池田真紀氏も出馬しており、野党票が割れていた。
勝利した吉川氏は88667票を獲得したものの、松木氏は56375票、池田氏が46922票、共産党の金倉氏が36277票を獲得。
前回の野党票が足しあわされれば松木氏が勝利する計算になるが、ここでは共産党は候補者を降ろさず、野党票が割れることで吉川氏が有利になったか。
北海道3区
札幌市の白石区、豊平区、清田区が選挙区。
こちらも自民党と民主党が激しく競り合ってきた選挙区だが、ここ最近の2回は自民党の高木宏壽氏が勝利している。
この選挙区も前回は民主、共産、維新が出馬する分裂選挙となっており、野党票の合計は勝利した高木氏を上回る。
前回は7000票差の接戦であり、共産党が前回3万票獲得していることを考えると、立憲民主党の荒井聰氏が勝利すると予想。
北海道4区
札幌市西区(発寒・発寒北・八軒・八軒中央の各連合町内会管内)・手稲区、小樽市、後志総合振興局管内が選挙区。
2003年からは民主党の鉢呂吉雄氏が3連勝していたが、最近の2回は自民党の中村裕之氏が勝利。
今回は鉢呂氏が参院選で当選したため、民進党の流れを引き継ぐ立憲民主党からは元埼玉12区衆院議員の本多平直氏が出戻りで出馬予定。
また希望の党からも高橋美穂氏が出馬する。
前回は7000票差と僅差であり、共産党も23000票獲得していることを考えると、野党票が足しあわされれば野党が16000票ほど上回る計算になる。
しかし前回の民主党は重鎮の鉢呂氏であったこと、ここ2回は中村氏が比例復活も許さず勝利していること、希望の党と立憲民主党で野党票が割れることを考えると中村氏が勝利すると予想。
北海道5区
札幌市厚別区、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、石狩郡当別町、石狩郡新篠津村が選挙区。
北海道5区補選で初めての野党共闘が成立し大激戦を繰り広げたのは記憶に新しい。
この選挙は参院選の結果を左右する大一番と見られていたが、自民党はこの勝利を参院選の大勝につなげることができた。
元々町村信孝氏の地盤であり、娘婿の和田義明氏が地盤を引き継いだ。
補選で敗れた池田真紀氏もそのまま民進党の支部長になり今回は立憲民主党から出馬。
今回の衆院選でもこの二人の直接対決になる。
補選では12000票差をつけて和田氏が勝利し、野党側は補選でこの選挙区に全力投球できたということを考えれば次も和田氏が勝つというのが有力か。
現職の強みで当選後も気を抜かずしっかり地盤を固めていれば和田氏の勝利が有力とみる。
北海道6区
旭川市、士別市、名寄市、富良野市、上川総合振興局管内が選挙区。
最近は自民党の今津寛氏と民進党の佐々木隆博氏が争っている選挙区であり、2012年は今津氏が勝利したが、2014年は佐々木氏が勝利した。
与党が大勝した2014年でも逆風の中で議席を取り返した佐々木氏はしっかり地盤を形成していることが予想され、共産党が候補を降ろしたことでさらに有利になる。
佐々木氏の勝利と予想。
北海道7区
釧路市、根室市、釧路総合振興局管内、根室振興局管内が選挙区。
新党大地・鈴木宗男氏の地盤が強い地域で、前回は民主党から出馬した鈴木貴子氏が自民党の伊東良孝氏を225票差まで追い詰めた。
しかし今回は新党大地が民進党から離れ、鈴木貴子氏も自民党会派入り。
共産党の石川明美氏との一騎討ちになるが、伊東氏が順当に勝利することが予想される。
北海道8区
函館市、北斗市、渡島総合振興局管内、檜山振興局管内が選挙区。
民進党の地盤が強い地域で、2000年以降自民党が勝利できたのは2012年のみ。
自民党が圧勝した小泉郵政解散での選挙や前回2014年の衆院選でも民主党が勝利している。
今回も過去二回と同様に自民党の前田一男氏と無所属の逢坂誠二氏の争いとなる。
民進党が希望の党へ合流することへ反発して無所属出馬となった逢坂氏だが、共産党は候補者を取り下げたため、前回勝利した逢坂氏が有利とみる。
北海道9区
室蘭市、苫小牧市、登別市、伊達市、胆振総合振興局管内、日高振興局管内が選挙区。
かつては民主党の鳩山由紀夫氏が議席を独占していたが、鳩山氏の引退後は自民党の堀井学氏が2連勝中。
野党からは民進党から希望の党へと移った山岡達丸氏がリベンジを狙う。
前回は約11000票差という差であり、共産党が29841票獲得していることを考えると野党共闘の足し算が成立すれば単純計算で上回る。
しかし地元の室蘭市出身で元スピードスケート選手の堀井氏はオリンピックメダリストということもありイメージが良く、東京五輪を控えた総選挙なので票を伸ばすことが予想される。
また共産党も候補者を取り下げないため、激戦になるが堀井氏が勝利すると予想。
北海道10区
夕張市、岩見沢市、美唄市、芦別市、赤平市、三笠市、滝川市、砂川市、歌志内市、深川市、留萌市、空知総合振興局管内、留萌振興局管内が選挙区。
1996年以降民主党の小平忠正氏が5連勝と民主党王国を築いていたが、最近2回は公明党の稲津久氏が2連勝。
今回も公明の稲津氏と民進党から立憲民主党に移った神谷裕氏の対決になることが予想される。
この区も前回の結果の民主党と共産党の票が足しあわされれば野党側が上回る。
安定した強さを見せる公明党だが、今回は厳しい戦いになりそう。
しかし選挙の強さには定評のある公明党。
激戦を制して稲津氏が勝利すると予想。
北海道11区
帯広市と十勝総合振興局管内が選挙区。
中川家の地盤であり1996年以降は中川昭一氏が5連勝。
民主党政権が誕生した2009年では敗れたが、2012年と2014年では中川郁子氏が2連勝し再び地盤を取り戻している。
前回の結果を見ると民主党と共産党の票を足しても8000票ほど届かない。
民進党は石川知裕氏を擁立予定だったが、10/22投開票では公民権回復が間に合わず、妻の石川香織氏が立憲民主党から出馬する。
女性二人の戦いになるが中川氏はスキャンダルの影響もあり、石川氏が勝利すると予想。
北海道12区
北見市、網走市、紋別市、稚内市、宗谷総合振興局管内、オホーツク総合振興局管内が選挙区。
衆議院選挙では日本一広大な選挙区であり、その面積は日本で二番目に大きい都道府県である岩手県の広さに匹敵する。
かつては自民党の幹事長などを務めた武部勤氏の地盤であり、現在は息子の武部新氏が地盤を引き継いでいる。
野党は前回敗れた水上美華氏が希望の党から出馬してリベンジを狙う。
武部氏は前回は3万票ほどの大差をつけて勝利しており、共産党も候補者を取り下げない。
今回も武部新氏が順当に勝利するだろう。
北海道選挙区予想まとめ
北海道1区:民主
北海道2区:自民
北海道3区:民主
北海道4区:自民
北海道5区:自民
北海道6区:民主
北海道7区:自民
北海道8区:無所属
北海道9区:自民
北海道10区:公明
北海道11区:民主
北海道12区:自民
自民党6、立憲民主党4、公明1、無所属1
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