第48回衆院選 新潟、長野選挙区情勢予想
次期衆院選の情勢予想です。本日は新潟県と長野県の予想。
参院選では両県とも野党統一候補が勝利。
リベラルが比較的強いエリアで、TPPの影響もあり与党にはやや逆風が吹いているか。
新潟県
新潟1区
新潟市中央区・東区・西区(旧新潟市域、旧黒埼町域)・江南区(旧新潟市域)・北区(旧新潟市域)が選挙区。
野党が比較的強い地域で、2003年以降は民主党の西村智奈美氏が3連勝。
しかし最近2回は自民党の石崎徹氏が2連勝しており、今回は再びこの二人の対決になる。
前回は8000票差という接戦で石崎氏が勝利したが、今回は西村氏が立憲民主党から出馬し、共産党が候補者を取り下げる。
約20000票獲得していた共産党が候補者を取り下げたら、西村氏が有利になるか。
西村氏が勝利すると予想。
新潟2区
新潟市西蒲区・南区(旧味方村・月潟村域)・西区(旧巻町域)、柏崎市、燕市、佐渡市、長岡市(旧越路町・三島町・与板町・寺泊町・和島村・小国町域)、西蒲原郡、三島郡、刈羽郡が選挙区。
小選挙区制導入以降は自民党が勝利することが多かったが、最近は鷲尾英一郎氏が接戦を繰り広げており、最近2回も比例復活している。
自民党は2連勝中の細田健一氏を擁立し、細田氏と鷲尾氏の直接対決は3度目となる。
柏崎刈羽原発がある区であり、新潟県知事選でも野党共闘陣営の米山氏が勝利したことなど、近年は野党側に勢いを感じる。
鷲尾氏は今回無所属から出馬し、共産党も候補者を擁立するが、前回はなんと100票差という接戦であり、今回は鷲尾氏が上回ると予想。
新潟3区
新潟市北区(旧豊栄市域)、新発田市、村上市、五泉市、阿賀野市、胎内市、北蒲原郡、東蒲原郡、岩船郡が選挙区。
以前は自民党の稲葉大和氏が強さを見せていたが、前回は民主党の黒岩宇洋氏が勝利している。
2012年は自民党の斎藤洋明氏が勝利、2014年は民主党の黒岩宇洋氏が勝利と現在1勝1敗で、3度目の直接対決となる。
勢いとしては前回議席を奪い返した黒岩氏に分があるか。
黒岩氏は無所属出馬となるが、共産党の候補者取り下げも後押しし、黒岩氏が再び勝利すると予想。
新潟4区
新潟市秋葉区・江南区(旧横越町・亀田町域)・南区(旧白根市域)・北区(旧横越町域)、三条市、加茂市、見附市、長岡市(旧栃尾市・中之島町域)、南蒲原郡が選挙区。
小選挙区制導入以降は自民党が栗原博久氏が2連勝していたが、その後は民主党の菊田真紀子氏が3連勝。
しかしその後は自民党の金子恵美氏が2連勝している。
金子氏と菊田氏の女の対決も今回で3回目。
金子氏は不倫騒動で議員辞職した宮崎謙介前衆議院議員の妻であり、不倫された被害者側ということになる。
しかし宮崎氏が評判を落としたことで配偶者の金子氏にも悪いイメージがついてしまった可能性があることが懸念される。
一方菊田氏も希望の党との合流に反対し、今回は無所属で出馬することとなる。
前回は3000票差という接戦で金子氏が競り勝ったが、今回は共産党の候補者取り下げもあり、菊田氏が逆転すると予想。
新潟5区
長岡市(2区・4区に属さない地域)、小千谷市、魚沼市、南魚沼市、南魚沼郡が選挙区。
かつては田中角栄氏から田中眞紀子氏に引き継がれてきた田中王国であるが、最近は田中家の地盤も著しく削れている。
最近2回は自民党の長島忠美氏が連勝している。
前回は約34000票差で圧勝しており、共産党の約13000票を足してもまったく届かない。
しかし長島忠美氏がお亡くなりになり、自民党は後任候補として前新潟県知事である泉田裕彦氏を擁立予定。
野党側は無所属で大平悦子氏を擁立するが、抜群の知名度を誇る泉田氏が勝利するだろう。
新潟6区
上越市、十日町市、糸魚川市、妙高市、中魚沼郡が選挙区。
小選挙区制導入当時は自民党の高鳥修氏と白川勝彦氏がコスタリカ方式で出馬していた選挙区。
しかし2000年以降は民主党の筒井信隆氏が4連勝と強さを見せた。
自民党は高鳥修氏の息子である高鳥修一氏を後継に立てたものの筒井氏相手に苦杯を舐めされられ続けていた。
しかし2012年にようやく筒井氏を破ると、2014年でも筒井氏の後継である梅谷守氏に勝利した。
TPPの調印式で署名をした高鳥修一氏であるが、当時ブログで「ブルーチーズは美味しかった」と書き込み批判された。
前回は約21000票差をつけており、共産党の約12000票を足しても届かないが、ブログがネガティブに報道されたことで差は縮まるかもしれない。
しかし梅谷氏が無所属出馬になることと、基礎票の差で高鳥氏が逃げ切ると予想。
長野県
長野1区
長野市(2区に属さない地域)、須坂市、中野市、飯山市、上高井郡、下高井郡、下水内郡が選挙区。
かつては新進党・自民党の小坂憲次氏が強さを見せていたが、最近3回は篠原孝氏が強さを見せて3連勝している。
前回は自民党の小松裕氏に対して約22000票差をつけて危なげなく勝利しており、今回も危なげなく勝利するだろう。
小松氏は比例復活を目指す戦いになるが、希望の党の公認を断り無所属出馬となる篠原氏のために共産党は候補者を取り下げた。
小松氏は完全落選の可能性も色濃くなってきた。
また日本維新の会も橋本将之氏を擁立予定。維新が北陸信越ブロックで比例議席を獲得することができれば、比例復活できる可能性はある。
長野2区
長野市(旧更級郡大岡村、上水内郡豊野町・戸隠村・鬼無里村・信州新町・中条村域)、松本市、大町市、安曇野市、東筑摩郡、北安曇郡、上水内郡が選挙区。
リベラルが比較的強い地域で、2003年から民主党の下条みつ氏が3連勝していた。
しかし最近は自民党の務台俊介氏が2連勝しており、下条氏に比例復活も許していない。
また日本維新の会も手塚大輔氏を擁立する。
前回は務台氏が下条氏に約12000票差で勝利したが、共産党が約24000票獲得しており、共産党の票が下条氏に乗れば逆転する計算になる。
しかし下条氏が希望の党から出馬することで共産党の候補者取り下げは無くなった。
手塚氏が出馬することで野党票がある程度割れることは想定されるが、前回の維新票の多くは希望の党に流れることが予想されるため、下条氏が僅差で逆転すると予想。
長野3区
上田市、小諸市、千曲市、佐久市、東御市、南佐久郡、北佐久郡、小県郡、埴科郡が選挙区。
小選挙区制導入以降、全て野党が勝利している選挙区。
かつては羽田王国と言われ、元首相の羽田孜氏が連続当選を重ねていた。
羽田孜氏が引退した2012年では後継の寺島義幸氏が勝利。しかし2014年では維新の党から出馬した井出庸生氏が勝利し、寺島氏は比例復活も果たせず、羽田王国も崩れかけている。
今回は維新の党が民進党に合流したことで、寺島氏と井出氏の調整が難しくなったが、その民進党から希望の党へ合流したことで結局井出氏が希望の党の公認として出馬することになる。
自民党の木内均氏は2回連続で3位ながら比例復活という状況。
しかし井出氏と寺島氏の野党票が一本化されるため、今回は厳しい戦いになりそうだ。
長野4区
岡谷市、諏訪市、茅野市、塩尻市、諏訪郡、木曽郡が選挙区。
かつては自民党の小川元氏と新進党から民主党に移籍した後藤茂之氏が激しく競い合っていたが、後藤氏が自民党に移籍した2000年以降は後藤氏が強さを見せている。
2009年は敗れたものの、それ以外の年は全て勝利しており、最近2回は民主党候補に比例復活を許していない。
前回は後藤氏が民主党の矢崎公二氏に対して約12000票差をつけたが、共産党が約22000票獲得しており、野党票が一本化されれば数字上では逆転する。
しかし矢崎氏は今回公認を辞退し、希望の党候補として寺島義幸氏が3区から移ってくることになった。
寺島氏も力のある候補だが、共産党の候補者取り下げもないため連勝中の後藤氏に勝つのは難しいと思われる。
長野5区
飯田市、伊那市、駒ケ根市、上伊那郡、下伊那郡が選挙区。
小選挙区制導入当初は自民党の宮下創平氏が連続当選しており、現在は息子の宮下一郎氏が地盤を引き継いでいる。
宮下氏は2009年は敗れたものの、最近2回は2位以下に大差をつけて連勝中。
前回も民主党の中嶋康介氏に対してダブルスコアに近い差で圧勝している。
今回中嶋氏は希望の党から出馬するが、基礎票に差があるため、宮下氏の勝利は固いだろう。
新潟、長野の選挙区予想まとめ
新潟1区:民主
新潟2区:無所属
新潟3区:無所属
新潟4区:無所属
新潟5区:自民
新潟6区:自民
長野1区:無所属
長野2区:希望
長野3区:希望
長野4区:自民
長野5区:自民
新潟:自民2、民主1、無所属3
長野:自民2、希望2、無所属1
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